ロサンゼルスの学校事情 先生たちトライキするかも!? 続報
先日の記事で先生たちがストライキするかもしれないということを書きました。
こちら↓
なんだか少しずつストライキが現実味を帯びてきた様相です・・・。
今日、LAUSD(ロサンゼルス市の教育委員会)からメールが届きました。
内容は「もし先生のストライキが起こった場合、休校にはしません。対応策などをまとめたPDFファイルをご覧ください。」といったもの。
マジですか~~~~~。
結構本格的にストライキに向けて準備してるってことですよね!?
はぁ~・・・(ため息)
PDFファイルをざっと見てみると、「ストライキ中は子供を学校へ連れて行った方が良いの?」というようなFAQの他に、「ストライキについてどのように子供に伝えたらいいか」的なアドバイスまで書かれていました。
なぜ教育委員会はストライキ中も学校を休校にしたくないのか、そこには訳の分かんない構造上の問題があります。
私達保護者は子供の入学当初から「体調不良以外の理由で7日以上は極力生徒を休ませないでください」と言われています。バケーションなどは冬休みや夏休みなど、元々学校がない時に取ってくださいってことです。
まー、日本人的感覚でいうと、至極普通な考え方ですが、アメリカ人は割とそんなことお構いなしにバケーションを取ります。
今日も普通の日なのに、娘のクラスメイトが1名、バケーションでお休みでした。
んー、自由すぎるー。うらやましいーーーー。
個人的感情はさておき、なぜ学校側が生徒に休みを取ってほしくないかというと、「授業の進度が遅れる」とか「休んだ生徒が授業についていけなくなる」とかいう観点からではないんです。
その日に何人生徒が登校してきたかで政府からお金が下りてくるので、『休みの生徒が多い=その分、学校の運営資金が減る』という構造上の問題があるから、「休むな」と言うんです。
なんじゃ、それ!?って思うでしょ?
クラスの中で1人休もうが、2人休もうが、結局クラスは運営されるわけだし、先生だって生徒の人数に合わせて給料をもらっているわけじゃないのに、なんでそんなことになっちゃうんでしょう?
んで、休んだ生徒の分の資金が学校ではなく、どこへ行くのかというと、カリフォルニア州の財源に入っちゃうんですって。
今現在、教育委員会はこの構造を変えて、「その日、何人の生徒が登校したか」ではなく、「学校全体の登録生徒数」に対して学校運営資金が当たるようにしようと動いているみたいですが、政治が絡んでくるんで、なかなか簡単には変えられないとの事。
その為、『先生のストライキ=生徒の欠席数が増える=学校の運営資金が減る=学校の経営難つながる』という図式になるため、教育委員会としてストライキ中も何とか生徒に学校に来て欲しいわけらしいです。
先生たちにとってもストライキ中は給料が出ないですし、勤務先の学校の経営難は結局自分たちの首を絞めることにつながるはずなので、"win-win"(皆が得をする)のではなく、"lose-lose"(皆が損をする)状況だという人もいます。
まったく、一体全体、このストライキは誰得なわけ?
それにしても、今日送られてきたPDFにこんな文章が・・・。
"For children in grades K-5. This situation could be used as a teachable moment. You can tell your children that sometimes adults have disagreements so they need to get together to talk about it, and work together to find solutions."
「ストライキは幼稚園~小学校5年生までの子供達にとって、いい教育の機会になりえます。大人だって時には意見が食い違うことがあり、共に解決策を導き出すために話し合いが必要だということを伝えてあげてください。」
なんともポジティブ!!!
っつーか、そんな文章を考えている暇があるのなら、ストライキにならないように頑張ってよー!!!!(実際私達の見えない所で頑張っているのかもしれませんが・・・)
一般の親としては教育委員会と先生達の組合の話し合いがうまく行って、ストライキにならずに通常授業がこのまま続くことを祈るばかりです。
もし、ストライキになっちゃったら、先生達を応援しますが。
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