ロサンゼルスの学校事情 先生たちがストライキするかも?
以前からこのブログで、日本ではありえないことがロサンゼルスの学校では起きるという記事(過去の記事:https://mominla.hatenablog.com/entry/2018/09/19/160124)
を書いていますが、今度は先生たちがストライキをするかも、という話が舞い込んできましたよ。
2~3年前にもお隣のBurbank市で先生たちがストライキしたり、他州でも先生のストライキがニュースで取り上げられたりしているのは見たことがあったけど、まさかそれが我が身にふりかかるとは・・・。
アメリカでは先生たちがストライキをする権利も与えられているってことですよね。
日本だと公立学校の先生は公務員だから、ストライキはしてはいけないはずですよね!?
私は「先生がストライキするなんて一大事だーーーっ!!!!」って感じであたふたしちゃったんですけど、周りのアメリカ人のお母さん達の反応を見る限り「先生って大変なお仕事の割にはお給料も安いから、ストライキするのも分かるわ~。私は断然先生たちをサポートしちゃう!一緒に道路に立ってプラカード持って応援するわ」っていう好意的な受け止め方をする人が多数。
冷静なお母さんは「ストライキしても多分そんなに長くは続かないでしょ」ですって。
皆、案外落ち着いた様子はなく、「どうしよー」ってなっちゃってたのは私だけみたい。
そもそも何で先生たちがストライキを決行しようとしているのか、先日娘の担任の先生が説明してくれたので、まとめてみたいと思います。
・先生たちがストライキをしようとしている理由
LAUSD(ロサンゼルス市の教育委員会)は$1.8 billionの資金があるにもかかわらず、それを有意義に使おうともせず、「あと3年でLAUSDは資金不足で破綻する」と言い続けている。
更に、LAタイムス紙によると、LAUSD職員は自分達の給料を今よりも174%賃上げすることを自らの投票によって可決したとの事。
(もしそれが本当なら、先生達が怒るのも無理はない)
・先生たちが求めていること
1.各学校の各生徒に対する資金を$16.000から$20.000に値上げすること
2.各クラスの生徒数を減らして円滑な運営ができるようにすること
3.チャーター(一般企業に資金を出してもらって、運営を委ねている学校)を増やすのではなく、公立学校のまま、生徒、生徒の保護者、学校の先生に運営権を委ねること
そして、保健医やカウンセラーの数を増やして学校に常駐させてほしい。(現在は1人の保健医が複数の学校を回っているので、うちの学校には毎週水曜日しか保健医が来ない仕組み。そのくせ、先生たちは保健医じゃないから生徒がかすり傷をして絆創膏を貼るのも許されていないらしい。なんじゃそりゃ?な世界)
4.先生たちの給料と福利厚生をもっとよくしてほしい。(先生は「これが一番の目的じゃない」と強調していましたが・・・)
・いつストライキに入るのか?
まだ日程は決まっていないそうです。
現在は教育委員会との交渉段階だそうで、実際にストライキに入るにはあと2段階やらなくちゃいけないことがあるそうです。
・ストライキに入った場合、その間子供達はどうすればいいの?
学校に登校させるかどうかは親の判断次第だそうです。
今までのケースだと、恐らく補助の先生がどこからか派遣されてくるか、学校の事務職員がクラスをまとめる形にはなるようですが、ストライキ初日の現場はとにかく混乱するらしい。しかもその補助の先生達では大した授業は出来ないから、生徒たちは教室でテレビ見たりとか、校庭で遊んだりとか、そんなレベルらしい。
ただ、担任の先生達としては、ストライキ中も生徒が登校してくれた方が、教育委員会にプレッシャーがかかって良いと思っているそうです。
いかがだったでしょうか?
最近、日本では学校の先生は「ブラック職業」なんて呼ばれてて、なりたいって人が減っているんだとか・・・。
授業の準備以外にも、日々のクラス運営に気を使ったり、保護者向けのお便りをいたり、テストの丸付け、研修への参加等々、やることが盛りだくさん・・・。
特に小学校の低学年の先生はまだ長い時間集中してお話を聞けないような6~7歳の子供を相手に授業をしているんだから、本当に大変なお仕事だと思います。
頭が下がります。
私はロサンゼルスの公立小学校の先生のお給料がいくらかとか、どんな福利厚生を受けているのか、など具体的な数字や内容は知りません。
でも、いつも先生は私達保護者と密に連絡を取り合って、円滑な教室運営をしようと務めてくださいますし、今回のストライキに関する説明会もわざわざ休日である土曜日を割いて開いてくれました。
最初は「ストライキ」っていう言葉に驚いて、あたふたしちゃった私ですが、先生が時間を割いてきちんと説明して下さったので、もし本当にストライキに突入したのなら、先生達をサポートする方に回りたいと気持ちが決まりました。
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